2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17590971
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Research Institution | Kurume University School of Medicine |
Principal Investigator |
広松 雄治 久留米大学, 医学部, 教授 (10201740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 育代 久留米大学, 医学部, 助手 (50291828)
賀来 寛雄 久留米大学, 医学部, 助手 (50320239)
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Keywords | バセドウ病 / バセドウ病眼症 / 遺伝子多型 / NFκB / CTLA-4 / ニコチナマイド / TSH受容体 / 脂肪分化 |
Research Abstract |
悪性眼球突出症の病因・発症・重症化機構の解明のために下記の研究を行った。 1)疾患感受性遺伝子の検索 T細胞の活性化を抑制するCTLA-4や免疫反応や細胞増殖、アポトーシスを調節する転写因子であるNKκB1遺伝子の-94delATTG多型とバセドウ病やバセドウ病眼症との関連性を日本人を対象に検討した。 (1)NFκB1遺伝子-94delATTG多型とバセドウ病眼症の発症との間には有意な関連が認められた。 (2)CTLA-4遺伝子49A/G多型やCT60多型は日本人ではバセドウ病の発症との関連はみられたが、眼症との関連はみられなかった。 したがってNFκBを介する後眼窩組織における免疫反応が眼症の病態に関与している可能性が示唆された。 2)自己抗原の候補遺伝子の病変部における発現とその調節機構の解明 最近、ニコチナマイドを使用したバセドウ病眼症治療のrandomized control studyが報告された。そこでニコチナマイドの作用機序を検討する目的で以下の実験をおこなった。まずバセドウ病眼症患者の後眼窩組織におけるadipogenesis関連分子の発現を検討し、sFRP-1の発現が増強しているもののTSH受容体mRNAの発現は軽微であった。つぎに眼症患者の後眼窩組織由来の線維芽細胞へpioglitazoneを添加し、脂肪細胞へ分化をはかるとTSH受容体mRNAの発現がみられた。この系へのニコチナマイドの作用を検討したが、脂肪分化の抑制というよりはむしろ線維芽細胞の増殖抑制が顕著であった。
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Research Products
(6 results)