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2006 Fiscal Year Annual Research Report

病原菌・宿主細胞の相互作用をターゲットとしたグラム陰性菌の感染機構の解明

Research Project

Project/Area Number 17591038
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

西岡 弘晶  京都大学, 医学研究科, 助手 (20397540)

Keywordsグラム陰性菌 / 赤痢菌 / エフェクター蛋白質 / Ipa蛋白質 / 宿主細胞 / 感染機構
Research Abstract

グラム陰性菌は、呼吸器、消化器、尿路、皮膚・軟部組織など、様々な部位に感染し疾病を引き起こし、その予防、治療は大変重要な課題である。グラム陰性病原細菌の多くは、宿主細胞へ接触すると、特殊な分泌機構を通じて、一群の分泌性機能蛋白質(エフェクターと呼ばれる)を宿主細胞質へ注入し、感染に必要な機能を誘導する。そこでグラム陰性菌の一つである赤痢菌から、感染に不可欠なエフェクター蛋白質を、ネイティブな形で精製する方法を確立し、そのエフェクター蛋白質どうし、あるいはエフェクター蛋白質と宿主因子の相互作用を明らかにすることを試みた。赤痢菌が宿主細胞へ感染する際に不可欠なエフェクター蛋白質は、IpaB、IpaC、IpaDと呼ばれる3つの蛋白質であり、IpaBとIpaCは複合体を形成することが知られているが、その詳細は明らかではない。本研究により精製したネイティブな形のIpaB/IpaC複合体は、安定した水溶性の複合体を形成しており、分子量はおよそ200kDで、IpaB:IpaC=1:3-5で結合していることが示唆された。またIpaB/IpaC複合体は、高度な二次構造を形成し、複合体を形成することで安定した構造をとることも示唆された。この複合体の形態は直径10-20nmの球状であり、電子顕微鏡でも可視できた。IpaB/IpaC複合体は、赤血球膜にコレステロール依存的に結合し、真核細胞形質膜にはコレステロール及びCD44依存的に結合した。その際IpaB/IpaC複合体は、リピッドラフトに存在した。またIpaB/IpaC複合体はリポゾームと結合し、小孔を形成した。同様にIpaD蛋白は35kDの蛋白として精製された。またIpaDの部分変異株の解析により、IpaB/IpaC複合体の真核細胞形質膜への挿入に、IpaDが関与していることを見出した。

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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