2005 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内胎児発育不全ラットにおける行動異常と分子生物学的異常の関連に関する検討
Project/Area Number |
17591139
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
早川 昌弘 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40343206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 彰久 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (60303624)
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Keywords | 子宮内胎児発育不全 / 低酸素性虚血性脳症 |
Research Abstract |
【背景と目的】 コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CSPG)は発達期の中枢神経系に多く存在することが知られている糖タンパクであり、神経の損傷、修復、再生に大きく関与するといわれている。一方、子宮内胎児発育不全(IUGR)は全妊娠の3〜7%に認められると言われ、児は精神発達遅滞や学習障害など神経学的異常をきたすことがある。トロンボキサンA2(STA2)を投与することで作成した動物モデルでは妊娠高血圧(中毒症)に準じた状態を呈し、より病態に即したモデルとなり得る。本研究では、STA2を妊娠ラットに持続投与することによりIUGRモデルを作成し、中枢神経系の組織学的変化の有無、CSPG発現の変化の有無を検討した。 【方法】 1)IUGRモデルラット作成:妊娠13日目のSDラット下腹部に浸透圧ポンプを埋め込み、STA2を20ng/時で持続投与して作成した。 2)検体採取:妊娠20日で帝切し、母体より胎盤および胎仔より脳を得る。生後0日、10日の新生仔から脳を採取する。 3)組織とCSPGの評価:胎盤については、重量と大きさを評価し、HE染色にて巨細胞、壊死、血栓などを評価する。脳については重量/体重比、免疫染色(抗Neurocan(NC), Phosphacan(PC), Neuroglycan C(NGC)抗体)とCSPG定量(Western Blotting)をおこなう。 【現在までの結果】 免疫染色では、IUGR群でCSPの染まりがやや薄い傾向にあった。Western blottingにて確認をしたが、有為な違いはみとめなかった。今後は、検体でTUNEL染色も行う予定である。
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Research Products
(7 results)