2006 Fiscal Year Annual Research Report
TRP-2遺伝子抑制によるメラノーマ放射線治療効果増強の基礎研究
Project/Area Number |
17591301
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
近藤 浩文 神戸学院大学, 薬学部, 研究員 (20399132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福森 義信 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (60102927)
平塚 純一 川崎医科大学, 放射線医学(治療), 助教授 (30192298)
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Keywords | 放射線 / X線 / 粒子線 / 遺伝子 / 癌 / 発現制御 / 抵抗性 / 治療 |
Research Abstract |
【研究の目的】メラノーマ細胞に特異発現し、その放射線抵抗性に関与すると考えられているTRP-2遺伝子の発現を抑制することによって、メラノーマ細胞の放射線抵抗性・DNA障古型化学療法剤への抵抗性を減弱させることの可能性を検証する第一段階として培養癌細胞レベルを実施し、「ブラックデビル」と恐れられているメラノーマに対する粒子線・放射線・化学療法等の治療効果増強法(増強剤)開発に結びつけることを目的とした。 【研究実績】研究実施計画に基づき以下の研究を実施した。 本年度は、TRP-2の発現と放射線抵抗性の関係を明確に出来る細胞系の確立と評価に重点をおいた。 (1)TRP-2遺伝子による発現抑制による放射線感受性変化の機序を解明するため、TRP-2遺伝子を非メラノーマ系細胞であるHeLa細胞に導入し、安定発現する細胞を作成した。 本細胞を用いれば、TRP-2遺伝子による放射線抵抗性がTRP-2蛋白質のみに依存するのか、それともメラニン生成機構と関連するのかを明確にできる。本細胞の色素細胞学的性質、細胞生物学的性質および分子生物学的性質を解析評価した。 (2)TRP-2発現抑制手法としてsh-RNA発現プラスミドを用いてTyrosinase遺伝子発現欠損黒色腫細胞への導入発現を試み、メラニン生成とTRP-2遺伝子発現による放射腺抵抗性の関連性を明確にできる安定細胞株を作製し両者の関係の解析を試みた。 (3)作成した上記2種の細胞を用いて、紫外線抵抗性・放射腺抵抗性およびDNA障古型抗癌剤であるシスプラチン系抗癌剤に対する感受性を親株細胞と比較検討したが、現在までのところ、明確な結果は得られなかった。より明確な結果を得るため評価条件・手法を変えて評価試験継続中である。
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Research Products
(6 results)