2005 Fiscal Year Annual Research Report
肺胞水分蛋白再吸収機序の活性化による肺傷害治療法の開発
Project/Area Number |
17591492
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
佐久間 勉 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90215674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 寿美子 金沢医科大学, 医学部, 助手 (30344675)
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Keywords | 肺胞水分クリアランス / 肺傷害 / 虚血再潅流 / β交感神経刺激薬 / CFTR / カテコールアミン / 肺水腫 / ドブタミン |
Research Abstract |
虚血再潅流肺傷害モデルの作成:SDラット(200-250g)をネンブタール麻酔下に気管内挿管した。純酸素による人工呼吸下に左開胸し、気管支および肺動静脈を含む肺門部を絞扼し左肺を虚脱させる。1時間後にその絞扼を解除して、左肺の換気と血流を再開した。その後覚醒させることができた。ラットモデルを作成した。 β交感神経刺激薬の効果:デノパミン(β1刺激薬)が肺胞水分クリアランスに及ぼす影響を検討した。デノパミンにより肺胞水分クリアランスは濃度依存的に亢進した。デノパミンの効果はβ1遮断薬とCystic fibrosis transmembrane conductance regulator(CFTR)遮断薬(CFTRinh-172,glibenclamide)により抑制された。β_1刺激薬により肺胞水分クリアランスは亢進し、その作用はCFTRチャンネルを介する。(Respirology, inpress) 埋め込み型持続注入ポンプによるβ交感神経刺激薬の静脈内投与の効果:を持続注入ポンプ(Alzet社,Cupertino, CA, USA)を頸静脈に埋め込み、β刺激薬を72時間投与して、肺胞水分クリアランスを測定した。ドブタミンの持続注入により、肺胞水分クリアランスは亢進する。エピネフリンの持続注入により肺胞水分クリアランスは亢進するが、72時間後には亢進効果が消失する。β2-adrenoceptor mRNAの発現は不変であった。 肺傷害患者で血漿および気道内浮腫液のカテコールアミン濃度を測定し、上昇することを確認した。しかし、内因性カテコールアミン濃度は肺胞水分クリアランスを上昇させるほどの上昇ではなかった。ヒト切除肺で肺胞水分クリアランスを測定し、エピネフリンの気道内投与により肺胞水分クリアランスは亢進し、その効果はCFTRチャンネルを介することを報告した(Crit Care Med 2006)。
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Research Products
(5 results)