2007 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ球移入および生殖細胞移植を用いた免疫性精子形成障害モデルの作成とその解析
Project/Area Number |
17591704
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 正裕 Tokyo Medical University, 医学部, 教授 (00232471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺山 隼人 東京医科大学, 医学部, 助教 (00384983)
内藤 宗和 東京医科大学, 医学部, 助教 (10384984)
易 勤 東京医科大学, 医学部, 講師 (70334753)
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Keywords | 移植 / AutoMACS / Green Mouse / busulfan / SCID / 精細管 / マウス |
Research Abstract |
前年度は、レシピエントマウスとしてICR scid、ICR nude、naive ICRマウスおよび先天的に生殖細胞を欠いているw/wマウスを、ドナーマウスとして蛍光緑発色するグリーンマウス(=C57BL/6-Tg(CAG/Acr-EGFP)C3-No1-FJ0020sb:精子を 含むすべての細胞が蛍光緑発色するマウス)を用いて、ドナー生殖細胞(3×10^6cells)をレシピエント精巣網内注入する実験を試み、移植3カ月後にレシピエントの精細管中に蛍光緑発色の細胞が散在(生着)することを観察しました。今年度は、グリーンマウスのバックグラウンド種であるC57/BL6マウスをレシピエントとして同様の移植実験の検討を行い、生殖細胞生着を確認しました。また、ドナー生殖細胞を移植されたレシピエントの精巣をOCT compound包埋して凍結切片 を作成し、免疫組織化学的に免疫担当細胞(CD4,CD8,B220,F4/80)とアポトーシス(Tunnel法)細胞の存在を検討したところ、グリーンマウス生殖細胞を移植したICR scid、ICR nude、naive ICRマウスおよびw/wマウスの精巣中にCD4陽性T細胞とB220陽性B細胞の浸潤およびマクロファージが観察されましが、w/wマウスは炎症細胞の浸潤の程度が他のマウスに比べ軽度であることがわかりました。また、Tunnel陽性細胞の存在は正常のnaive ICRの精巣と同程度でした。以上、本年度でグリーンマウスからブスルファン処理したマウスおよびw/wマウスに移植した生殖細胞の免疫学微小環境が部分的に変化している事が明らかになりました。
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