2006 Fiscal Year Annual Research Report
材料最適設計による損傷修復型スマート床義歯の実用化
Project/Area Number |
17592027
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
浜田 賢一 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (00301317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 文昭 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 教授 (60195120)
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Keywords | スマート材料 / 繊維強化複合材料 / 形状記憶合金 / 床用レジン / 界面接合 / 界面すべり / 表面粗さ |
Research Abstract |
損傷修復型スマート床義歯の諸特性に対し、繊維の特性、繊維-床用レジン界面の特性、繊維の埋め込み状況(本数と位置)、の3つの主要な材料パラメーターがどのように影響するかは定性的に理解できるようになった。そこで本年度は、実際の床義歯により近い形状の試験片として、2次曲面状の試験片を用いた検討を行った。 従来の平面状試験片作製には金型を用いていたが、曲面状試験片作製に際して適切な曲率半径、試験片厚を調べるため、第1段階として金属製原型から作製した石こう型により試料を試作した。石こう型による試料は厚みや幅にバラ付きが大きく、試料の特性を評価する上で精度に問題があったが、この点は金型を用いることで解消できると考えられた。 曲面状試験片に埋め込む繊維として直線形状記憶繊維を用いたものでは、平面状試験片に比べて厚み方向における繊維の位置のバラ付きが大きくなったものの、試料の変形や強さ、修復精度に対する影響は認められなかった。ただし、これは前述の試料特性評価におけるバラ付きの大きさが原因である可能性が高く、金型を用いた試料によって精密な検討を行う必要があった。 埋め込み繊維を曲面状鋳型で挟んで形状記憶熱処理を行い、試験片の曲面と同じ曲率としてから埋め込んだ試験片では、修復精度の低下傾向が認められた。今回は2次曲面状試験片用原型の曲率を再現するために、原型を印象採得して鋳型材により同曲率の鋳型を作製したため、鋳型材表面の粗さが繊維表面に影響を与えることとなり、繊維-レジン界面のすべり抵抗が大きくなった結果を考えられた。この点は、形状記憶熱処理用金型を作製することで解消できると考えられた。
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Research Products
(3 results)