2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17592087
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中條 信義 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (80069046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富岡 重正 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (70188770)
石川 康子 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (40144985)
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Keywords | アクアポリン / 麻酔薬 / 唾液分泌 |
Research Abstract |
アフリカツメカエル卵母細胞膜上に発現させたアクアポリン5(AQP5)に対する麻酔薬の影響について検討した。まずAQP5 mRNAをマイクロインジェクションした卵母細胞を低浸透圧液中に移すことにより卵母細胞が膨張し、その膨張はAQPのインヒビターであるHgCl_2によって拮抗されることを確認した。その後、AQP5を発現させた卵母細胞に各種麻酔薬(低浸透圧)を作用させ、卵母細胞の直径をリアルタイムで測定し麻酔薬のAQP5に対する影響について調べた。静脈内麻酔薬としてペントバルビタール(50〜1000uM)、プロポフォール(1〜200uM)、ケタミン(1〜100uM)、ミダゾラム(1〜200uM)、吸入麻酔薬としてセボフルレン(1mM)とイソフルレン(1mM)、局所麻酔薬としてリドカイン(1uM)、ベンゾカイン(1uM)、QX-314(1uM)を用いた。その結果、プロポフォールとペントバルビタールはAQP5による水輸送を抑制し、その抑制の程度はプロポフォールがペントバルビタールよりも強かった。ケタミンはAQP5の機能に影響しなかったが増強するものもみられた。またミダゾラムはAQP5の機能にほとんど影響を与えなかった。セボフルレンとイソフルレンは1mMの濃度ではAQP5による水輸送機能を増強した。また、リドカイン、非電荷型のベンゾカインおよび電荷型のQX-314はともにAQP5の機能に大きな影響を与えなかった。以上の結果から、麻酔薬はその種類によってAQP5蛋白に異なる作用を示すことが示唆された。
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