2007 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病を有する高齢者のヘルスプロモーション活動としての水中運動の有効性の検討
Project/Area Number |
17592215
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
岩月 和彦 Nagano College of Nursing, 看護学部, 教授 (20004666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 裕 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50020839)
野坂 俊弥 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (90281253)
岩崎 朗子 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (60336625)
御子柴 裕子 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (00315847)
本田 智子 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (50325726)
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Keywords | 水中運動 / 高齢者 / ヘルスプロモーション / 生活習慣病 / QOL |
Research Abstract |
高血圧症を有する対象者は、23名で年齢の平均は73.1±5.3歳、高脂血症を有する対象者は、16名で年齢の平均は71.4±3.8歳、糖尿病を有する対象者の年齢の平均は72.7±2.0歳であり、生活習慣病を有していない参加者は28名、年齢の平均は71.2±4.9歳であった。血圧の変化:「高血圧症を有する高齢者」の、3年間の血圧の平均値の推移は、収縮期圧は140mmHg前後、拡張期圧は80mmHg前後で3年間安定しており、降圧剤等の服薬による血圧コントロールによって、ほぼ一定の血圧が保たれていた。「生活習慣病を持たない高齢者」の3年間の血圧の平均値は、収縮期圧が10mmHgほど低く130mmHg前後の値を示し、拡張期圧は80mmHg前後であった。こちらも同様に安定していた。「高脂血症を有する高齢者」と「糖尿病を有する高齢者」の血圧も同様に、3年間を通して正常値内で保たれていた。心拍数の変化に対しても同様の傾向がみられ、水中運動継続3年間安定していた。健脚度・最大一歩幅:高齢者が障害物などを「またぐ」能力の指標となる「最大一歩幅」は、この数値の平均値で、本研究対象者の平均年齢に相当するのは1.24から1.25であるとの報告がある。「高血圧症を有する高齢者」、「生活習慣病を持たない高齢者」ともに、平成17年4月の時点で年齢相応の平均値より高く、「またぐ」移動能力のレベルが高いことが確認された。水中運動継続3年後には、両群ともに、さらに向上する傾向が認められた。以上より、65歳以上を対象とした生活習慣病を有する高齢者の水中運動の継続による身体面への影響を検討した結果、生活習慣病を有する高齢者の血圧及び心拍に水中運動による悪影響は認められず、生活習慣病を持たない高齢者と同様に、下肢筋力や柔軟性が改善され、維持される傾向が認められた。
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Research Products
(1 results)