2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本における看護職によるスタンダードプレコーションの実践の現状と普及に関する研究
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17592225
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤田 比左子 広島大学, 大学院・保健学研究科, 助教授 (80315572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉谷 須磨子 山形大学, 医学部, 教授 (00269333)
樋之津 淳子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (90230656)
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Keywords | スタンダードプレコーション / 感染予防対策マニュアル / 院内研修 / 院内感染 |
Research Abstract |
本年度は、以下3点を目的とし、以下のとおり実施した。 (1)看護職による感染予防対策(スタンダードプレコーションの主要項目)の実践の現状を明らかにする。 (2)全国の医療施設の看護部門における感染予防対策の実態を明らかにする。 (3)(1)(2)の結果より、看護職によるスタンダードプレコーションの普及に向けたガイドライン作成を検討する。 1.本調査実施 調査期間:2006年9月15日〜10月15日 調査対象:全国の医療施設のうちの一般病院から、無作為抽出した2400施設 調査方法:自記式質問紙(平成17年度に実施した予備調査にて使用したものに準じ、一部を改訂)を、対象の看護部門に郵送法にて配布・回収 2.結果 最終解析対象は、998施設(有効回答率42.1%)であった。感染予防対策における組織体制として、感染対策委員会などの構成人数と職種については、地域や施設規模により違いのあることが示唆された。また、現在の感染予防対策マニュアルは、記載されている項目に、施設によるばらつきがみられ、スタンダードプレコーションを十分ふまえておらず、実践可能である十分な内容ではない可能性があることが示された。さらに、感染予防対策上、重要な項目はいくつか認識はされているものの、それらにっいては、継続的な教育・推進活動が不十分であることが示唆された。 以上のことから、看護職によるスタンダードプレコーションの普及に向けたガイドラインの検討においては、施設の特徴をふまえた上での体制の整備、感染対策マニュアルにおける実践可能な具体的な内容の充実と機能性の向上、感染予防に関する継続的な教育・推進活動の実施、が重要であることが示唆された。 今後は、モデル施設を対象に、感染予防に関する継続的な教育・推進活動の実施を中心に、さらに検討を進めていきたい。
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