2005 Fiscal Year Annual Research Report
情報処理システムとしての都市法に関する比較公法学的研究
Project/Area Number |
17601006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
角松 生史 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90242049)
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Keywords | 景観 / 都市計画 / 情報 / 住民参加 / 地域空間 / 行政法 / 都市法 |
Research Abstract |
本研究年度においては、「都市空間についての意味情報の産出・処理過程の公法学的位置づけ」という観点から、以下の研究を行った。 1 景観保護と司法判断-国立市マンション事件民事控訴審判決」(矢作/小泉編『成長主義を超えて』所収)と題する論文を執筆し、日常景観の重視、協議型まちづくりへの着目などの従来からの問題意識に加え、(i)「審美的判断の主観性」論(ii)地域空間の意味の「物語性」などに関するやや突っ込んだ考察を試みた。また同時に、コースの定理に依拠した「景観利益」批判論について分析し、「法と経済学」的知見への応答を試みた。現在、都市計画法制における「権利」の動態と当事者の情報構造に着目し、「法と経済学」的知見に批判的に応接する論文を執筆中である。関係する研究会・シンポジウム報告が4件ある。 2 2004年制定の景観法について、土地法学会関西支部大会において報告した。同法による景観保護スキームのポイントは、(i)従来の重点主義・選別保護主義から脱却し、一応の広域性・総合性の確保を実現したこと(ii)「計画認定」という定性的規制と市町村長の裁量を導入したこと。(iii)「景観」の定義をオープンにして「開かれた目標」を設定し、住民参加による具体化を予定したことにある。課題としては、(i)従来の都市計画・建築基準法制との関係(ii)景観に関する情報産出と評価手法(「まちづくりアセスメント」)の開発があげられる。 3 ドイツ・シュパイヤーで開催された地方自治の国際比較をめぐるシンポジウムに出席し、日本の都市計画法制についてドイツ語で報告した。結果は公刊予定である。
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Research Products
(2 results)