2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17604006
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森内 浩幸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90315234)
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Keywords | 牛白血病ウイルス / プロウイルス / PCR / B細胞 / Western blot法 / 抗牛白血病ウイルス抗体 |
Research Abstract |
牛白血病ウイルス(BLV)プロウイルスの検出 BLVに感染している(BLVプロウイルスを含む末梢血リンパ球を有する)と思われる人を見出した。感染細胞はB細胞と思われた。しかし感染している細胞の割合は通常極めて低く、最も高感度の手法(PCR+Southern blottingまたはnested PCR)を用いても閾値ぎりぎりであり、一定した成績を上げることができなかった。この問題を解消するために、末梢血から採取したB細胞をEBウイルスによりtransformさせ細胞数を十分に増やした上で、BLV taxまたはenv領域をPCRで増幅したところ、両方の部位を検出しシークエンシングで確認することができた。 抗BLV抗体の検出 これまでBLVに対して一般に用いられてきたagar gel diffusion法はヒトにおける抗体検出法として不適当である可能性が示唆されているため、特異性に優れるWestern blot法による抗BLV抗体検出法の開発を試みた。抗原としてBLV持続感染細胞株の上清液の超遠心ペレットに含まれるBLV粒子を用いて解析したところ、BLVプロウイルスを有すると考えられる人の血清において、ウイルス特異的と推測されるバンドを1〜2本検出した。しかし、スクリーニングの目的に用いるには、特異性の確認と感度の向上においてまだ課題が残っている。
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