2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17651043
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
岡本 峰雄 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (70345403)
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Keywords | 環境材料 / 環境技術 |
Research Abstract |
1.藻類増殖具の改良 平成17年度に開発した複合型増殖具は多孔質の着床板部と一般陶器の脚部を別々に製作し、それを最終段階で溶融接着させたものである。製作工程が複雑なために高価であるという欠点があった。また軽量化しすぎて脚部の強度を少し高める必要があると判断された。そこで素材を変えて新しい方式で一体型増殖具の開発を行った。材質は鉄鋼スラグをベースとし、試行錯誤の結果、非常に強度が高くしかも多孔質構造の増殖具(18型)開発することができた。細かく砕いた鉄鋼スラグに適量のアルミスラグを混ぜてプレス成型したものを1,250℃で酸化焼成したが、テルミット反応でより高温での焼成が行われた結果であった。 2.海域実験 平成17年度に開発した複合型藻類増殖具を架台に配置して平成17年10月に淡路島海域に設置し、平成18年6月に回収した。その結果、ごく少数であるがアメ葉体が着生・成長していた。ただし、着生場所は当初想定していた増殖具上面でなく、側面であった。この特性を知ることができたので平成18年の海域実験では新しい実験法を展開することができた。 平成18年10月に、架台上で配置を変化させた増殖具2種(17型、18型)を、東京湾の2ヶ所の海域(神奈川県三崎、千葉県竹岡)に設置して実験を開始した。これらは平成19年5月に回収し、着生状況を調査する計画である。
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