2006 Fiscal Year Annual Research Report
高密度測点重力探査による基盤構造及び堆積層分布データ取得の試み
Project/Area Number |
17651100
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤光 康宏 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (10264095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西島 潤 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (40315114)
江原 幸雄 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (10002346)
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Keywords | 重力探査 / 重力異常 / 警固断層 / 水縄断層 / 基盤構造 / 堆積層 / 福岡市 / 久留米市 |
Research Abstract |
平成17年度の研究では福岡市中心部の詳細な重力異常図が得られた。そこで平成18年度は、本研究の当初計画どおり、前年度より測定を開始した警固断層に加え、福岡県南部の水縄断層を対象とした重力測定も開始した。重力測定には既存の2台の相対重力計を用い、また測定点の座標(緯度・経度・標高)の決定は、本研究で導入したGNSS受信機及び福岡市発行の1/2500都市計画図と久留米市発行の1/2500都市計画図を用いた。 警固断層の調査では、福岡市中央区天神・西中洲・大濠公園・六本松・谷・西公園・荒津・港地区、及び博多区呉服町・冷泉・博多駅前地区を中心に、高密度に測定点を配置した(測定点間隔50〜200m)重力探査を実施し、これまでの結果と合わせて福岡市重力異常図の詳細部分の範囲を拡大すると共に、警固断層を横切る数本の測線を抽出し、これらの測線に沿って基盤岩(花崗岩類)・第三紀層・第四紀層の3層構造による鉛直2次元解析を行い、基盤岩の深度及び堆積層(第三紀層・第四紀層)の層厚の推定を行った。 また、水縄断層の調査では、これまで実施された重力測定の測点分布が非常に疎である水縄断層西端部(久留米市中心部)を、測定点間隔100〜300m程度で重点的に探査し、これまでの結果と併せて水縄断層西部の詳細な重力異常図を作成した。その結果、耳納山地の北側を山地に沿って東西方向に延びる水縄断層については、耳納山地西端の高良山付近までは断層位置の北側に低重力異常が東西方向に延びているが、高良山西方の久留米市市街地に入ると北側の低重力異常が見られなくなるだけでなく、むしろ断層の延長線上より南側に低重力異常が存在することが明らかになった。また、高良山と久留米市市街地との間では東から西に向かって急激に基盤深度が深くなっており、この位置に東西方向の走向を持つ断層の存在が推定できる。
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Research Products
(4 results)