2006 Fiscal Year Annual Research Report
南ドイツ、オーストリア、スイスの山岳地帯における通過儀礼とその記録伝承の研究
Project/Area Number |
17652035
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
浜本 隆志 関西大学, 文学部, 教授 (40103387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊野 建 関西大学, 社会学部, 教授 (40215025)
大島 薫 関西大学, 文学部, 教授 (50319604)
森 貴史 関西大学, 文学部, 助教授 (10318743)
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Keywords | 新年謹賀の祭礼 / 秋田男鹿地方 / ナマハゲ / 仮面の祭礼 / 宮崎県高千穂町 |
Research Abstract |
昨年度はいまでも色濃く異教的な色合いが残っているといわれる、シュヴァルツヴァルト地方におけるキリスト教祝祭行事の実態のフィールドワークをおこない、さまざまな文献やデータを収集したのに大して、本年平成18年度は前年度の研究と比較するための研究対象のフィールドワークをおこなう年度となった。 12月22日から24日までのあいだ、宮崎県高千穂町での仮面を用いる冬至祭の儀礼の調査をおこなった。これは、ドイツ語圏の山岳地帯の農村に伝承されている儀礼が同様に仮面を使用するものであるからである。夜を徹しての神楽は無形重要文化財に指定されており、これに関する資料も多く収集することができた。つぎに秋田県男鹿地方に12月31日から1月3日まで滞在し、当地で伝承されている新年の祭礼であるナマハゲを観察し、周辺地域の祭礼の伝承についても調査をおこなった。 この研究テーマに関して、研究代表者の浜本は、12月15日の関西大学東西学術研究所の研究例会において、「聖ニコラウス祭と秋田のナマハゲ-ヨーロッパと日本の冬至祭-」というテーマで口頭発表をおこなっている。 また同大学の東西学術研究所の国際シンポジウム「アジア・世界をつなぐ海の回廊-文化の出会い-」では、研究代表者および研究分担者全員が第3セッション「食文化を通してみたアジア・世界の出会い」で口頭発表した。 このほか、このシンポジウムの準備もかねて、2回(11月11・12日、1月13・14日)の研究会を関西大学六甲山荘でおこなった。各研究分担者が自分のテーマについて口頭発表し、これについて充実した議論がなされた。 これらの研究資料の分析および比較は、引き続いて最終年度である19年度になされて、全体の成果として結実させる予定である。
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Research Products
(7 results)