2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本政治史学と現代政治学・歴史学理論との対話と交流の可能性に関する研究
Project/Area Number |
17653013
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松浦 正孝 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (20222292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
空井 護 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (10242067)
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Keywords | 日本政治史 / 現代政治理論 / 歴史学理論 |
Research Abstract |
本研究の目的は、細分化し専門化して各専門分野間の対話が失われる中で、有意性を問われている日本政治史学再生のために、アメリカ政治学・歴史学などの理論の新たな動向を学び、それらとの交流の可能性を検討すると共に、日本の政治学・歴史学研究者の最先端を行く研究者らと共に近年の動向を「学史」の中に位置付け直すことで相対化し、日本政治史学を再活性化することである。 このため、2年度目である18年度は、昨年度の酒井哲哉東大教授・浅井良夫成城大学教授に引き続き、各分野を代表する研究者をお招きし、英米における2年間にわたる留学を経て最も活躍が期待されている中北浩爾立教大学法学部教授と共に、「学史」としての研究史及び内外の学会動向を論じていただくという方法をとり、6月4日にポスト・コロニアリズム論の第一人者である東京経済大学教授の本橋哲也氏をお迎えして「ポストコロニアリズム-あり得たかもしれないもう一つ別のalter-nativeな歴史をめぐって」と題する研究会を行った。7月8日には、中北教授の主催する第13回同時代史学会に参加して、道場親信氏の「ポスト・ベトナム戦争期における市民運動の展開」と題する報告をめぐって議論し、社会学や経済学との豊かな交流成果を得た。 空井は、アメリカ留学中における現代政治理論研究の成果を踏まえ戦後日本政党史をマクロストリアとして捉え直し、17年12月14日に北大政治研究会において報告・討議した。松浦は、ポストコロニアリズム研究・帝国研究との交流の成果として、『国際政治』146号に「一国史・二国間関係詞からアジア広域史へ」と題する巻頭論文を執筆し、また11月17日の日本政治研究学会で「政治史研究と現代政治分析」と題する報告を行い、これに基づき『リヴァイアサン』40号(近刊予定)に同名の論文を執筆した。
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Research Products
(1 results)