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2005 Fiscal Year Annual Research Report

安定同位体元素に着目した流域・沿岸域一貫のエネルギーフロー解析

Research Project

Project/Area Number 17656159
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

上月 康則  徳島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60225373)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村上 仁士  徳島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50027257)
倉田 健吾  島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (40325246)
Keywords安定同位体元素 / 底生珪藻 / 干潟 / 海洋性有機物 / 陸域性有機物 / 食物網 / ヨシ / 底生動物
Research Abstract

河川と海域の接続部に位置し,両環境の影響を受ける干潟での堆積物および餌生物について解析を行い,物質循環に関する基礎的な検討をおこなった.得られた主要な成果を下記に述べる.
(1)干潟の底質環境は,粒度組成と陸起源有機物の寄与の割合により,3つのグループに分けることができた.以下グループA, B, Cとして食物連鎖の空間的分布について解析を行った.
(2)グループAでは,一次生産者までの食物連鎖が形成されており,グループBではトビハゼ,グループCではアシハラガニを頂点とした肉食動物を頂点とした食物連鎖が形成されていた.
(3)グループCでは,ユビアカベンケイガニが出現し,底生珪藻を90%以上利用し,δ13C値は-24.0〜-19.0‰と他の生物に比べて低く,本来生物にとって有用でないとされていた陸域性の有機物も同化していることが示唆された.
(4)グループABCでは,スナガニ類が出現し,底生珪藻を90%以上利用し,成長していた.また二枚貝類は懸濁物食生物として分類されているが,実際には底生珪藻も同化していることが示された.特にアサリは底生珪藻を80%以上利用していた.
(5)グループABでは,食物連鎖の起点として,底生珪藻,MPOM,底生珪藻とMPOMの3つが解明され,特にグループCではそれに加えて,MPOMと陸域性有機物を起点とした計4つの食物連鎖が存在していることを明らかにすることができた.
(6)底生生物は,その場に多く存在する餌資源を摂餌し,同化しているのではなく,内容を選別し,同化していることがわかった.
(7)フトヘナタリガイの食性は,地点間で異なり,それはヨシの有無によって異なっていた.

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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