2005 Fiscal Year Annual Research Report
時計遺伝子のRNA干渉法による昆虫光周測時機構への概日時計の関与の検討
Project/Area Number |
17657028
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
富岡 憲治 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (30136163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野地 澄晴 徳島大学, 工学部, 教授 (40156211)
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Keywords | タンボコオロギ / 時計遺伝子 / 光周性 / 概日時計 / RNA干渉 |
Research Abstract |
1.ショウジョウバエ等の既知のperiod遺伝子を参考にして、縮合プライマーを作成し、タンボコオロギの頭部から抽出したmRNAを用いてRT-PCRを行い、period,timeless,doubletime,clockの断片を得た。得られた断片をプラスミドに組み込み、大腸菌に感染させて増幅し、DNAシーケンサーで塩基配列の解析を行った。 2.PERIOD(PER)のアミノ酸配列を解析したところ、蛋白質間の相互作用に関係するPASドメイン、細胞質局在シグナル、核移行シグナルなど、他の生物のPERと共通するドメイン構造を持つことが明らかとなった。これらのドメイン構造のアミノ酸配列は、フタホシコオロギとは90%以上の非常に高い相同性を持ち、コオロギ種間ではよく保存されていることが示された。ショウジョウバエとの間でも約50%のidentityをもち、ハエと相同な機能を持つことが推察された。 3.同様の方法でクローニングしたTIMELESS(TIM)についてはPERよりもショウジョウバエと相同性が高く、とくに核移行シグナルやハエで野生型のリズムを表すのに重要と考えられている32アミノ酸領域は高い相同性をもつことがわかった。 4.タンボコオロギの幼虫の活動記録法を改良し、光電式アクトグラフにより、1令幼虫でも活動が記録できる活動記録装置を確立した。 5.Period断片を組み込んだプラスミドを用いてperiod dsRNAを作成する方法を確立した。パイロット実験として、フタホシコオロギ3令幼虫を用いたperiod dsRNAの腹部注射によるRNA干渉法を確立した。このコオロギ幼虫は、恒暗条件下で昼行性活動リズムを示すが、period dsRNA投与により長期間にわたって無周期となることがわかった。
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Research Products
(2 results)