2005 Fiscal Year Annual Research Report
レトロウイルス性グリオーマモデルにおける遺伝子サイレンシングの効果
Project/Area Number |
17658134
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
落合 謙爾 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (80214162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 和彦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (90250498)
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Keywords | トリ / グリオーマ / 中枢神経系腫瘍 / 遺伝子サイレンシング / レトロウイルス / トリ白血病ウイルス |
Research Abstract |
「トリのグリオーマso-called fowl glioma」はその原因と病態が不明であった疾患である。申請者は本疾患の国内初発例を発見し,本疾患がA型トリ白血病ウイルス(ALV-A)感染症であることを明らかにした。本研究課題の目的はトリのグリオーマ誘発ウイルス(FGV)を感染させた鶏にRNA干渉(RNAi)を誘導し,本疾患におけるRNAiの有効性ならびに副作用など新たな課題を浮き彫りにすることである。トリを用いたRNAi実験に関する報告はこれまでほとんど公表されていない。このため今年度は主にin vitro実験系での実験条件を確立することに努めた。まず,envの膜貫通領域に特異的なmRNAが標的になるようにsmall interfering RNA (siRNA)の候補を選別し,この21塩基をNCBIのBLAST-searchにかけてこの配列が目的遺伝子に対して特異的であることを確認した。次に最も単純なin vitro系でsiRNAの効果を確認するためにsiRNAだけをトランフェクトした細胞内でFGVの増殖抑制効果を検討した。しかし,鶏の細胞として通常用いられるCEF (chicken embyronal fibroblasts)では初代培養細胞のためトランスフェクト効率がきわめて低く,効果を判定することができなかった。そこで現在は株化された鶏線維芽細胞DF-1で同様の実験を試みている。また,併行してsiRNAをベクターに組み込みこれをDF-1にトランスフェクトしてRNAi効果がみられるか検討している。
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