2006 Fiscal Year Annual Research Report
電磁誘導を利用した大動脈血流発電による永久埋込型ペースメーカージェネレーター開発
Project/Area Number |
17659427
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
成田 卓也 秋田大学, 医学部, 助手 (60396554)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山浦 玄武 秋田大学, 医学部, 助手 (40375241)
石橋 和幸 秋田大学, 医学部, 講師 (00291617)
山本 浩史 秋田大学, 医学部, 助教授 (10270795)
山本 文雄 秋田大学, 医学部, 教授 (00127474)
|
Keywords | 電磁誘導 / 誘導起電力 / コイル / ペースメーカー |
Research Abstract |
平成18年度の研究計画として(1)血流量と電磁誘導効果によって発電された電流量の研究(2)電磁誘導コイルの作製(3)電磁誘導コイルの挿入手技の開発とした。しかし進行の遅れと変更が生じてきている。 <現状について>実験方法:作成したコイルを開胸直視下に実験動物の大動脈周囲を取り囲むように留置し、誘導起電力を測定した。 結果:個体間、同一個体内から安定して得られない。原因として以下のことが考えられた。 (1)大動脈血流は常に順行性の拍動流ではあるが、収縮→拡張といった一つの心サイクルのなかで拡張期に(大動脈弁逆流症を有する場合には特に)コイルの内部に逆行性の血流が生じ、これにより収縮期に生じた起電力がその程度の大小含め低下する。 (2)健康な人間の場合でも各個体のみならず同一個体内においても心拍出量は1分当たり4〜6lと非常にその差が大きく変動する。その分単位当り大動脈を通過する血流量も変化するため、最終的に生じる誘導起電力が安定していない。 <手技上の問題点と対策>肋間動脈の存在により、より多くコイルを大動脈周囲に巻くには限界が生じる。留置手技は可能な限り低侵襲であることが望ましく、従来のステントグラフト挿入手技を応用して生体内へ留置する方法を考えている。そのため、(1)体外へコイルを如何に安全に(出血を回避し)外の蓄電装置へ導くか、(2)離れたコイル両端をどのような経路(できるだけ最短経路が望ましい)で蓄電装置へ導くか、という問題にも取り組んでいる。
|