2005 Fiscal Year Annual Research Report
内耳性難聴に対する細胞移植と人工内耳の併用治療に関する基礎的研究
Project/Area Number |
17659537
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
大森 孝一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10233272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 郁夫 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40182969)
中村 達雄 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (70227908)
小川 洋 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70264554)
桑畑 直史 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70336460)
松井 隆道 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (40404876)
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Keywords | 内耳性難聴 / 内耳細胞移植 / 内耳再生 / 人工内耳 |
Research Abstract |
本年度の研究はモルモットを用いて骨髄間葉系幹細胞を含む細胞群を内耳に移植する実験を行った。モルモットの骨髄を採取しシャーレで付着系細胞を選択的に培養することで骨髄間葉系幹細胞を含む細胞群を得た。これらの細胞群をドナー細胞として移植した際にレシピエント組織と識別するために、遺伝子導入の方法を用いて蛍光蛋白を発現できる細胞群を作製した。これらの細胞群は、骨髄間葉系幹細胞を含む細胞群の細胞質にクラゲ及びディスクコーラル由来蛍光蛋白質であるGFP遺伝子ファミリー、mRFP1、mHcRed遺伝子を組み換えレトロウイルスベクター用プラスミドDNAをレトロウイルスパッケージング細胞Pheonix-Amphoに導入し、非増殖型組み換えレトロウイルスを作製した。さらに組み替えレンチウイルスベクター用プラスミドをウイルス粒子パッケージングベクターpCMV-VSV-G-RSV-Revとともに293T細胞に導入し、非増殖型組み換え体レンチウイルスを作製した。作製されたウイルスを感染させることにより遺伝子導入を行い、蛍光蛋白mRFP1、mYFPを発現させる骨髄間葉系肝細胞を含む細胞群とした。 モルモットを用いて経外耳道経由で鼓膜切開を行い、蝸牛を開窓し、開窓部から蛍光蛋白で標識した自己の骨髄間葉系幹細胞を移植した。細胞移植後、蝸牛開窓部はモルモット自家軟骨を用いて閉鎖し、細胞移植後14日後にモルモットを断頭し内耳の組織標本を作製した。組織標本は蛍光顕微鏡下に観察を行った。今回の実験系において蝸牛基底回転における鼓室階にmYFPを発現させる細胞が確認された。
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Research Products
(1 results)