2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17659578
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
各務 秀明 名古屋大学, 医学部, 助教授 (80242866)
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Keywords | 医療・福祉 / 歯学 / マイクロアレイ / 象牙質 / 再生医学 |
Research Abstract |
歯の再生研究が注目されているが、現状では歯胚由来の細胞が必須であり、対象となる細胞の確保が困難である.一方体制幹細胞である間葉系幹細胞を用いて歯胚を構成する細胞への分化誘導が可能となれば、研究のみでなく将来の歯の再生への重要なステップとなる.本研究は、骨髄由来の間葉系幹細胞(MSC)を用いて、歯胚を構成する中心的な細胞である象牙芽細胞への分化の可能性を検討するものである.Macrophage Inflammatory Protein 3α (MIP-3α)はMacrophageの遊走、樹状細胞の活性化、リンパ球間のシグナル伝達に関与する免疫関連因子であり、骨組織における炎症部位の修復に関与することが知られているが、近年ヒト歯髄細胞において、Dentin sialophosphoprotein (DSPP)を強発現させることが報告された。あらかじめ骨形成性細胞への分化誘導を行ったMSCにこのMIP-3αを作用させることにより、象牙芽細胞のマーカー遺伝子の一つであるDSPPの発現を誘導できる.Western blottingの結果からは、蛋白レベルでもDSPの強発現が確認された。本研究期間中には、培養細胞によるin vivoでの象牙質再生のプロトコールの最適化を行った.ハイドロキシアパタイト(HA)およびβ-TCPの混合物からなる担体を孔の大きさとブロック、顆粒の3群にわけ、それぞれ培養歯髄細胞を播種し、ヌードラット皮下に移植を行った.移植後6週にて担体内面に象牙質様、あるいは骨様の硬組織の形成が認められたが、象牙質様の硬組織は多孔質の担体で、pore sizeが300μもので最も形成量が多かった.一方分化誘導後のMSCの骨形成性マーカーの増減についても比較を行った.
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Research Products
(6 results)