2005 Fiscal Year Annual Research Report
彫刻および版画の物理モデル駆動に基づく対話的CG作成システムの実用化に関する研究
Project/Area Number |
17700104
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
水野 慎士 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20314099)
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Keywords | 仮想彫刻 / 仮想版画 / ノンフォトリアリスティック / 対話操作 / コンピュータグラフィクス / モデル駆動 |
Research Abstract |
我々が開発してきた仮想彫刻・版画システムの機能・表現手法の改良を行った. まず,仮想彫刻に対して仮想筆を用いて対話的にインクを塗布できる機能を追加した.仮想筆の操作には筆圧感知式ペンタブレットを用いた.仮想筆を球の組み合わせでモデル化して,操作する筆圧に応じて球の半径などを変化させることにより,筆と仮想彫刻表面の細かい凹凸との接触関係をシミュレーションした.そして仮想筆と仮想彫刻が接触したと判定された場合には即座に仮想彫刻の三次元テクスチャを生成した.これにより筆圧を考慮した立体形状への対話的な色塗りを実現して,筆圧に応じて塗布範囲や細かい凹凸へのインクの入り込みの有無などを変化させることが可能となり,現実世界のインク塗布に近い操作を実現した.また生成した三次元テクスチャに基づく版画合成も実現して,浮世絵の技法として重要な版木形状,インクの塗布,ばれん操作の相互作用に基づくぼかし摺りを仮想版画でも可能とした. また,既存の浮世絵をモデル駆動に基づいてデジタル化するために,重ね摺りを考慮した浮世絵の色分解と版木推定を行う手法において,インク粒子モデルの改良や採用する色空間の再検討によって精度を向上させた.さらに仮想銅版画システムでは,従来のドライポイント手法に加えて,エングレービングやメゾチントなど他の銅版画手法も仮想版画で実現した. これらの研究内容は,論文や国内外の会議で発表した.
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Research Products
(6 results)