2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17700128
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
橋本 渉 大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (80323278)
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Keywords | 没入型ディスプレイ / インフレータブル / 空気注入型 |
Research Abstract |
スクリーンそのものを入力装置とするような,没入型タッチディスプレイ環境を目指し,インフレータブルを用いた没入型ディスプレイを試作した.インフレータブルとは,小型ボートや子供用遊具に利用されている空気注入式のバルーンで,弾力性を持たせつつ形状を維持する用途に都合がよい.ここでは,直径1.3mの浮輪型のインフレータブルを積み重ね,内側に伸縮性の生地を縫い合わせることによって,没入型ディスプレイを試作している.映像の投影には,凸面鏡を利用して映像を拡散投影する手法をとっている.この投影方式は従来より活用してきた方法である.また,スクリーンの接触判定のため,インフレータブルの周囲にマイクロフォンを取り付けている.現時点では24個のマイクによって空気の振動を検出し,ユーザがどこを触れたかを計測しているが,十分な検出精度を得るには至っていない.空間的分解能と時間的分解能を向上することが今後の課題である. 空気を利用した装置の特徴は,多少乱暴に扱っても安全であること,使用しないときには空気を抜いて収納できることである.これらの特徴を生かして,病院や学校などに応用を検討していきたい. なお,これらの成果は情報処理学会主催のインタラクション2006において,「空気注入式没入型ディスプレイ-Inflatable Displayの開発」と題して報告している.
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