2005 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタス環境における学習型無線LAN位置推定と無線サーベイツールに関する研究
Project/Area Number |
17700146
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 誠悟 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科(工学部), 研究員 (20397441)
|
Keywords | 位置推定 / 位置情報システム / 無線LAN / 方向推定 / 無線調査 / 位置依存サービス / ユビキタス / モバイル |
Research Abstract |
ユビキタス環境におけるアプリケーション実現の再に重要な位置情報の取得方法に関して無線LANを用いた場合に得られる位置情報の精度及び調査のためのサーベイツールの研究を行った。 本年度の研究実績により屋内環境において無線LANを利用した場合は数m程度、屋外環境において無線LANを利用した場合は数十m程度の精度で位置推定を行えることを明らかにした。位置推定手法についてはProximity(近接性),Triangulation(三辺測量),Scene Analysis(環境分析)の3種類の手法について調査し分類を行った。 また無線LANの電波を利用し位置推定のみならず方向推定が可能であることを検証し,無線LANの受信電波強度分布を用いた位置・方向推定手法について研究した。これらの研究実績により無線LANをもちいて位置推定のみならずある程度の方向推定(2方向・4方向)の推定が可能であることを示した。 加えて屋外における無線LAN情報の調査を行い市中にどの程度無線LANが存在しどの程度の範囲で位置推定が可能であるかについての基礎検討を行った。現時点において市中では商業地域のみならず住居地域においても広い範囲で無線LANが普及しており,いたるところで無線LANをもちいた位置情報を得ることが可能である。例えば,愛知県名古屋市中区における1km*1km四方の商業地域には約800個の無線LANアクセスポイント(100平方メートルあたり8個)があり,ほとんどの場所で位置推定が可能であった。愛知県名古屋市千種区における約800,000平方メートルの第一種・第二種低層住居地域における調査では約280個の無線LANアクセスポイント(100平方メートルあたり3.5個)があり,予想以上の箇所において位置推定が可能であった。
|