2005 Fiscal Year Annual Research Report
探索的データ分析における自然言語と情報可視化の協調方式に関する研究
Project/Area Number |
17700168
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Research Institution | NTT Communication Science Laboratories |
Principal Investigator |
松下 光範 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 社会情報研究部, 研究主任 (50396123)
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Keywords | 探索的データ分析 / 自然言語対話 / 情報可視化 / インタラクション設計 / 自己内省行為 |
Research Abstract |
本研究は、ユーザが多量のデータから有益な情報を見出すために行う探索的な分析行為を支援する技術の実現を目的としている。このような分析行為の支援の枠組みとして、ユーザが自然言語でシステムに質問し、システムが可視化表現(統計グラフ)でユーザに応答するインタラクションモデルを提案している。このような分析行為においては、大局的には課題のゴールに向かって進んでいるものの局所的には線条ではなく、様々に分岐したりそれまでの分析過程を振り返ったりすることも想定される。このような場合に行われる自己内省行為の支援を容易に行うため、それまでの探索行為を履歴として2次元平面上で一覧できるようにし、直接操作によって外在化された履歴を操作するとともに付箋形式でアノテーションを付与できるインタフェースを提案した。また、上記のインタラクションモデルは大量の数値データを前提としていたが、これをテキスト集合に対する情報アクセスにも適用できるよう拡張を行った。具体的にはガソリン価格や内閣支持率等、複数の新聞記事に時系列に出現する様々な動向情報テキストを対象とし、これらに対して「昨年のガソリン価格の傾向は?」「ここ半年の内閣支持率は下落傾向だったよね?」など自然言語で質問し、システムがそれに応じた可視化表現を提示する。数値データを対象とした場合と異なり、このような動向情報テキスト中にはグラフ描画に必要な数値情報が網羅的に含まれているとは限らないため,そのままでは適切なグラフを描画することができない.この問題を軽減するため,比較表現や背景知識を利用して数値情報を補完するとともに、テキスト中の定性表現をアイコニックな図形サインとして提示するという新しいグラフ描画方式を提案した。更に、生成したグラフから直接操作によってグラフ描画の根拠となる記事や表現箇所にアクセス可能なインタフェースを実装した。
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Research Products
(6 results)