2005 Fiscal Year Annual Research Report
文字特徴の高速検索に基づく事前に切り出しを行わない実環境下で有効な文字認識
Project/Area Number |
17700205
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岩村 雅一 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (80361129)
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Keywords | 孤立文字 / 接触文字 / 情景画像 / 文字変形 / テンプレートマッチング / 一般化ハフ変換 / 特徴点 / エッジの方向 |
Research Abstract |
情景中の文字情報を利用するために必要な文字認識技術にはまだまだ課題が多い.例えば,情景中の文字は必ずしも真正面から撮影されるとは限らないため,射影変換等の影響を受け,文字画像が歪むことが知られている.また,情景中には様々な字形の文字があるため,複数の字形が認識できなければならない.しかし,このような課題の中で最大のものは文字領域を的確に抽出することの難しさであると思われる. 多くの手法は画像中の局所的な複雑度を利用して文字領域の候補を算出し,一度文字列を抽出した後に文字を抽出する.しかし,一度文字列を抽出する手法では文字列を成さない「孤立文字」や,複雑なレイアウトの数式中の文字を切り出すことができない.また,文字切り出しの際に連結成分を用いる手法もあるが,連結成分に着目した手法では,隣接した2文字が接触した接触文字を切り出すことができない. そこで本課題では,情景画像中の文字切り出しを頑健かつ高速に行うために,変形を許容する高速なテンプレートマッチングを提案する.提案手法は変形を許容するため,射影変換や字形の違いなどで生じる文字の変形を許容する能力がある.これにより,従来は困難であった孤立文字や接触文字に対する切り出しと認識が可能になる.また,提案手法はテンプレート数の増加に対する計算量の増加量が少ない.そのため,テンプレート数が一定以上であれば,提案手法の計算量は変形を許容しない単純なテンプレートマッチングを下回るという優れた特徴を持つ.さらに提案手法は従来の文字切り出し手法とは異なり,個別文学認識の手法ほどではないが,一定の文字認識能力がある.そのため,提案手法は文字の切り出しと認識の大分類を一度に行うことができる.
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Research Products
(4 results)