2005 Fiscal Year Annual Research Report
小学校理科の教員養成カリキュラムの検討と教育プログラムの開発
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17700590
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
種村 雅子 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (30263354)
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Keywords | 物理教育 / 小学校教員養成 / 小学校理科 / 物理実験教材 / 歴史的実験機器 / 科学コミュニケータ / 女性への物理教育 |
Research Abstract |
今年度は小学校でも低価格で簡単にできる物理実験教材の検討を行なった.また小学校では物理を苦手とする女性教員が多いことへの問題解決策の検討を行なった.低価格で誰にでも簡単にできる物理実験の普及と,女性への物理教育を充実させることを目的として,2005年8月にインドで開催された物理教育国際会議(ICPE2005)において,"Paper Craft Experiments 2"というタイトルのワークショップを行なった.このワークショップでは紙を素材とした実験を10種類程度紹介した.このワークショップは組織委員会より高く評価され,依頼により市民向けのワークショップも行った. 最近は科学の意義や楽しさを社会の中で普及させる役割を担う科学コミュニケータを育成・確保することの重要さが議論されている.そこで,大阪市立科学館への来館者に展示物をわかりやすく説明するためのボランティアとして学生を募集し,研修をおこなった.事前に学生は科学館の展示物について勉強し,来館者に渡すための解説書を執筆させた.そして来館者に解説をするなどの交流を体験した.小学校学習指導要領の理科の中には「指導に当たっては,博物館や科学学習センターなどを積極的に活用するよう配慮すること.」と書かれているように,課外授業として大阪市立科学館を活用している大阪府下の小学校も多い.ところが科学館では展示物の解説をするスタッフが少なく,小学生にとっては難しいものが多く,充分な教育効果が上げられていないのが現状である.今回の企画は積極的に科学館の利用に貢献できる教員の養成に効果的である. 明治〜昭和初期に使われていた歴史的実験機器には,意外性のある現象を取り上げているものや現象が目に見えて興味を惹きやすいものが多い.物理に興味を持たせるための教材として,対円錐,光の再合成器,地磁気で電流を起こす装置,螺旋揚水器,反射凹面鏡のレプリカを作製した.
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Research Products
(2 results)