2006 Fiscal Year Annual Research Report
十九世紀米社会とエドガー・アラン・ポー文学の関連を分析する研究
Project/Area Number |
17720046
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
辻 和彦 福井大学, 教育地域科学部, 助教授 (70345669)
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Keywords | 英米文学 / 文化研究 / 社会研究 / 西洋古典 / 歴史 / ポスト植民地主義 |
Research Abstract |
今回の科学研究補助金による助成を受けて行う予定の研究において、三年の期間内における研究過程としては、第⊥次段階として一次資料の調査、精読があり、第二次段階としてそれら資料の分析研究、並びに思想/批評理論援用のための研究がある。そして第三次段階としてこれらの研究を取りまとめ、論文及び著書として公表する準備作業がある。これらの三段階の行程を潤滑に進め,三年の期間内にエドガー・アラン・ポーの未だ知られざる側面を明らかにし,それによって十九世紀アメリカにおけるこの作家の新たな位置付けを提起するつもりであるが、昨年度はアメリカにおいて資料等を収集する旅行をまず敢行した。今年度は昨年度に収集した資料の研究成果を土台にし、いよいよ研究を世に問うという作業を本格的に開始した。少ない予算の中で、関連物品を買い揃え、円滑に資料整理を図れるよう、また滞りなくそれらが論文執筆などに繋がるよう、各環境を整えた。複数の学術論文を各誌に投稿し、定評ある学会誌『中部アメリカ文学』に研究成果の一部が掲載された。また同分野で研究を行っている研究者池末陽子とコラボレーションを推し進め、その共同研究の成果を昨年度の科学研究補助金出版助成に応募した。残念ながら出版助成については大幅な予算削減となり、その波の中で我々の計画は採用されなかった。しかしながら、次年度は自費出版というかたちで出版計画を推し進め、ポー文学の未開拓の分野を対象にした共著企画を実現するため、年度内にかたちにしたいと考えている。
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