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2005 Fiscal Year Annual Research Report

株式投資単位引き下げが流動性に与える影響に関するティック・データを用いた実証分析

Research Project

Project/Area Number 17730205
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

森保 洋  長崎大学, 経済学部, 助教授 (10304924)

Keywords流動性 / マーケット・マイクロストラクチャー / MEM
Research Abstract

まず、必要なティック・データを容易に抽出できるデータ・ベースを作成した。これは、本研究で利用するティック・データのサンプル・サイズが非常に大きく、株式投資単位の引き下げを行った企業の任意の期間のティック・データを容易に抽出することを可能にするためである。
また、既存の数値計算ライブラリを並列計算機に対応するように改良した。本研究では非線形時系列モデルを用いて分析を行うため、Simulated Maximum Likelihood法やマルコフ連鎖モンテカルロ法等の計算集約的な方法で推定を行わなければならない。この計算をより高速かつ効率的に行うためにOpenMPによるライブラリの並列化を行った。
そして、ティック・データを用いた流動性指標の作成・分析を行った。具体的には市場のtightnessを表すビッド・アスク・スプレッドをティック・データベースから作成し、その時系列特性に関する分析を行った。分析の結果から、いくつかの株式について、ビッド・アスク・スプレッドは株式収益率のボラティリティや単位時間あたりの取引回数などと同様に日中季節変動性が存在することが示唆された。また、平均よりも分散が大きい、いわゆるOverdispersionの性質を持つことも示唆された。
以上の結果から、観測値が非負値をとり、Overdispersionを持つ時系列データのモデル化に適当とされるMultiplicative Error Model (MEM)とStochastic Conditional Duration Model (SCDM)の推定を試みた。推定結果から株式の流動性は過去の影響を強く受けることが示唆された。しかし、基本的なMEM、SCDMでは残差に関する診断テストをクリアせず、日中季節変動性の除去を含めたモデルの改良が必要であることが明らかになった。

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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