2005 Fiscal Year Annual Research Report
ブラックホールX線連星と矮新星の自動モニタ通報システムの開発による増光機構の解明
Project/Area Number |
17740105
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野上 大作 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20332728)
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Keywords | ブラックホール / X線連星 / 矮新星 / 降着円盤 / 自動モニター観測 / 増光現象 / 小型望遠鏡 |
Research Abstract |
本研究では、ブラックホールに周囲の降着円盤から突然大質量の降着が起こって増光し、光速に近いジェットが噴き出すX線連星や、それと同じく降着円盤起源の爆発現象を起こす矮新星などの、突発天体が研究対象である。これらの天体はいつどの天体で爆発現象が発生するか予期できないために、一刻を争う爆発の最初期の部分の観測が難しく、そのためにその機構の解明が遅れている。そこで申請者は、予めリストアップした重要な天体を自動で巡回して撮像し、その光度を記録した上で過去の観測値と比較し、増光を発見したら即座に国際変光星ネットワークVSNETに通報するというシステムの開発を、世界に先駆けて行う。これにより爆発初期からの国際共同観測が可能となり、増光機構の解明が期待できる。初年度の平成17年度では、自動モニタ通報システムの開発と調整を行った。まず機材として市販の30cm望遠鏡、CCDカメラ、CCDカメラ制御とデータ解析用のパソコン、及び自動モニタ観測をさせるための基礎ソフトであるステラナビゲータを購入した。それらを飛騨天文台の屋上で組み上げ、テスト撮影を行った。予定通りの画像が取得でき、かつ自動で多数の天体のモニタ観測ができることを確認した。その後、モニタ観測を行うべき重要天体のピックアップ作業と、取得した画像データを元に画像処理や目的天体の明るさを調べ、恒星カタログや自分で蓄積した過去データと比較し、増光しているかどうかを調べるプログラムの開発作業を並行して行った。それぞれに大学院生に補助的な作業を行ってもらい、謝金を支払っている。重要天体のピックアップに関しては、春から夏にかけてのものはほぼ完了した。またデータ処理解析ソフトに関しても、大まかな形は出来上がってきている。またこの研究の目標やこれまでの装置・ソフトウェア開発の概要について、平成18年3月に行われた、日本天文学会において発表を行った。
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Research Products
(5 results)