2005 Fiscal Year Annual Research Report
糖ユニットを主体とした環境調和型フォトポリマーによる微細加工レジスト
Project/Area Number |
17750188
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
宮川 信一 千葉大学, 工学部, 助手 (30292668)
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Keywords | ヒドロキシプロピルキトサン / 水塗布 / フォトポリマー / 環境調和型材料 / フォトレジスト |
Research Abstract |
整髪料や化粧品等に保湿剤として使用されている事からも人体に安全であると考えられる天然物誘導体、ヒドロキシプロピルキトサン(糖鎖高分子誘導体)をベースポリマーとして、ケタール保護を施した2官能アルデヒドの架橋剤、さらに光酸発生剤を添加し水を溶媒として水塗布水現像型となる環境調和型フォトポリマーを調製した。このフォトポリマーを基板に塗布し、フォトマスクを介して露光を行い水で現像することでパターンを得ることに成功した。キトサンのアミノ基と脱保護されたアルデヒド基の間で、露光後の加熱過程でイミノ化反応が生じ糖鎖高分子間で架橋構造を形成するネガ型の像形成と考えられる。 このフォトポリマーは塗布溶媒が水であることからSi基板への塗布は難しく、砂目立てしたアルミ基板への塗布の方が良好な膜を与え、このことから基板の選択や表面状態の改質が必要であることが判明した。また、フォトポリマー調製時に膨潤による粘性が高く製膜性が低下していた。同時に、現像時の膨潤による現像性の低下が、特に基板との密着性が悪い場合に見られた。このことから、糖鎖高分子の分子量を低下させ塗布性能や現像性の向上を図る必要があることが判明した。同様に、糖鎖を修飾していくことで基板への密着性や現像性の向上を図る必要があることが判明した。 次年度は、これらの結果を踏まえて、主鎖修飾等によるハンドリングの向上と感度や解像性の向上に努める予定である。
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