2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760102
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
森重 功一 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (90303015)
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Keywords | 5軸制御加工 / CAD / CAM / 工具経路生成 |
Research Abstract |
平成17年度は,仕様の検討とソフトウェアの基本部分の完成を目標に研究を遂行した. まず,これまでの研究において作成してきた多軸制御加工CAM開発用のライブラリを転用することを前提として,新たに開発すべき機能について検討した.検討の結果,新たに必要とされた機能は以下のとおりである. ・形状特徴の自動認識機能 ・自動行程・作業設計機能 ・姿勢変化の連続性を考慮した工具経路生成機能 ・工作機械の構成を考慮した経路生成機能 以上の機能を実現するためのアルゴリズムを設計・開発し,それらをプログラムとして実装した後,計算機上に5軸制御加工経路生成のための基本プラットホームを構築した.同時に,各ルーチンの処理に計算幾何学の手法などを適用することによって,プログラム全体の高速化を図った. 以上の取り組みの結果,有用な成果を得ることができた. まず,製品の3次元CADデータから自動的に形状の特徴を抽出し,その情報をもとに工程設計を行い,各工程の加工データを生成する機能を開発することにより,自律加工システム実現の可能性を見出すことができた. さらに,工作機械の傾斜軸の可動範囲を考慮して加工データを生成することが可能となり,これまでは事前に実機で確認しなければ判明しなかったオーバートラベルの問題を解決することができた. また,必要最小限の工作機械の動作で加工する手法を提案し,そのための工具経路を生成するプログラムを開発して加工実験を行ったところ,従来の手法により加工したものと比較して良好な結果を得ることができ,その有用性を示すことができた. 来年度は,上記の機能の完成度を高め,まとめる予定である.
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