2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760199
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上田 隆一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20376502)
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Keywords | state-action map / dynamic programming / vector quantization / autonomous mobile robots / the Acrobot |
Research Abstract |
本研究課題は,最適制御問題を動的計画法で解いた解「状態行動地図」のメモリ容量を不可逆圧縮の代表的な手法であるベクトル量子化で圧縮するというものである.本年度は,申請者らの既発表のアルゴリズムの改良と応用を中心に研究を行い,成果を国内外の学会において発表した. アルゴリズムの改良では,圧縮した状態行動地図に対し,再びベクトル量子化で圧縮を行うことを試み,その場合の圧縮率について調査を行った.その結果人工知能研究の標準問題のひとつである「水溜り問題」の状態行動地図において,圧縮された状態行動地図からさらに2割から5割の容量を削減できることを示した.さらに,木構造を利用したベクトル量子化手法を開発した.この手法についてはロボットサッカーに用いる自律移動ロボットのナビゲーション問題で評価し,圧縮にかかる時間を500分の1にできることを示した. また,本研究で提案した手法が様々な制御問題・行動決定問題に適用できることを示すため,応用例として,上記の水溜り問題やロボットサッカーに加え,さらにアクロボットの振り上げ運動に手法を適用した.アクロボットの振り上げ運動は非線形で制御の困難な問題とされているが,動的計画法で準最適な解を得ることに成功し,さらに0.15%まで圧縮することに成功した.これは本手法の有効性を示す上で非常に重要な成果と考えられ,来年度に発表する予定である.また,ロボットサッカーではロボットの協調行動を動的計画法で解くことに成功している.さらに,協調行動を実行する上で重要なロボットの位置計測アルゴリズムについても開発した.
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Research Products
(6 results)