2005 Fiscal Year Annual Research Report
3次元動画の漸進的モデリングとその実時間伝送に関する研究
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17760315
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
奥田 正浩 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (10336943)
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Keywords | 3D映像 / 実時間モデリング / PCクラスタ / 3D映像伝送 / ベルトベースドレンダリング / 円筒マッピング / 3Dメッシュモデル / 3D形状検索 |
Research Abstract |
平成17年度の研究成果は以下の通り大別できる。 I.実時間3D映像伝送システムの構築:実時間で3次元映像を生成、符号化しクライアントに伝送するクライアント・サーバシステムを構築した。サーバは4台のステレオカメラと6台のPCからなるPCクラスタを用いており、多角形メッシュ化を介したモデリングを避け、実時間で取得された複数枚の距離画像を統合し、それから得られる点群を直接伝送する手法をとっている。クライアントはそのビットストリームを受信し復号すると高速に点群をレンダリングする。レンダリング手法として点群を多数の帯で描画するベルトベースドレンダリング法を考案、実装し、従来法と比べ高速にレンダリング可能であることを実証した。さらに点群のオーバラップによる画像の劣化を防ぐために、円筒マッピングを用いた不要点除去法を提案し、実時間で動作し、かつ画質が大幅に改善されることを実証した。その結果、比較的小規模なシステムでありながら従来法よりも高精細な3D映像が1秒間に9フレームの速度で伝送可能となった。 II.3Dモデルの高速円筒マッピングと検索への応用:上記の3D伝送システムの要素技術として用いた円筒マッピング手法を更に改良し、従来法と比較して計算量が大幅に低減されるアルゴリズムを提案した。さらに円筒マッピングの際に生じる様々な問題点を洗い出し、その解決法を示した。またその円筒マッピング手法を3Dメッシュモデルの検索に応用した。円筒マッピングを用いて3Dメッシュを一枚の画像で近似し、その画像を低次元の特徴ベクトルで表現することにより、簡潔で高精度な検索が可能になることを示した。これらの成果は雑誌論文に2件が採録され掲載予定である。
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