2005 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔地間建築設計コラボレーション教育におけるアウェアネス支援環境の構築
Project/Area Number |
17760492
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 祐司 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (60379071)
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Keywords | アウェアネス / 協同設計教育 / コラボレーション / 支援システム / 実世界指向 / グループウェア / CSCW / CSCL |
Research Abstract |
1.まず、情報工学の分野におけるアウェアネス支援の関連研究について文献調査を行い、物理的な空間との連携の方向性を探った。 2.次に、過去の遠隔地間コラボレーション実験において記録したログデータを分析し、Web上でのデザインコミュニケーション(議論)の様態を把握した。さらに、インタラクションの活性化のための工夫として施した「携帯電話のメール機能を用いたアウェアネス支援」、「付箋をメタファとした意見交換のためのユーザインタフェイス」の有効性について明らかにした。 3.コラボレーション設計の初心者、初対面の学生によるチーム構成、地理的・時間的に完全に分散した環境(自宅などからWebのみで参加)という特徴を持つ「分散型協同設計演習」において、その弱点を補うために、Plan-Do-Seeサイクルをベースにしたプロセスガイダンス指向の協同設計教育プログラムとそれを実行するための支援システムを構築した。ログデータの分析とアンケート調査から、プロセスガイダンスによる他のメンバーのアイデアへのアウェアネス(気づき)の向上、議論の円滑化、インタラクションの活性化、上記の弱点の軽減などへの有効性を明らかにした。 4.一方、TV会議システムを用いた「同期型遠隔コラボレーション実験」(拠点結合型、2週間、常時接続)を実施した。この中で、常時お互いのデスクトップを共有することは、議論の意図や目的へのアウェアネスを向上させること、TV会議と自席とのレイアウトの最適化はお互いの存在へのアウェアネスの向上に寄与することを確認した。 来年度はWeb上でのチーム活動や、個人(PC内)での活動を物理的環境(空間)とうまく関係づけて如何に発信するかを研究し、具体的なシステム(装置)を構築する予定である。現在、ソフトウェア部分の開発に着手している。
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Research Products
(8 results)