2005 Fiscal Year Annual Research Report
フランス2000年都市連帯・再生法による基礎自治体主導の保全的刷新型都市計画
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17760496
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
鳥海 基樹 首都大学東京, 都市環境学部建築都市コース, 准教授 (20343395)
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Keywords | 都市連帯・再生法 / 地域都市計画プラン / 地域環境制御 / 景観 / 景観法 / 街づくり / 中心市街地活性化 / 歴史的環境保全 |
Research Abstract |
本研究は既に2002-2004年度の交付を受けた科研費研究の延長線上にあるが、我国で2004年6月に景観法が制定されたこと、さらに本通常国会でいわゆる「まちづくり3法」の改正が予定でれていること、さらにはフランス2000年都市連帯・再生法による都市計画の策定が遅れを見せていること等から、寧ろフランスに於ける景観街づくりの長所を日本のそれに如何に組み込んでゆくのかに時間をかけた。 成果としては、まず国レヴェルの政策形成への支援が挙げられる。具体的には、まちづくり3法改正の基礎資料として同省住宅局に提出したフランスの景観街づくりによる中心市街地活性化に関する報告書(後掲)や、2006年3月から始まった都市・地域整備局主催の景観評価委員会(委員長:浅見泰司東大教授)への委員就任である。 さらに、政策研究大学院大学や法制大学公共政策大学院での現職公務員を対象とした講義でフランスの景観街づくりを我国の景観法との比較から紹介し、実地の運用に於いて対処しておくべき点を講じた。とりわけ、我国の景観行政は土地利用計画や住宅政策と分離しているので、その点への配慮を喚起した。 無論、フランスの都市計画自体の研究も怠りなく進めており、とりわけ都市連帯・再生法の形成過程や、それへの論評等に関する既往研究の収集、さらには、パリ市を中心とした都市計画の立案過程や合意形成の試行の基礎資料の収集が飛躍的に進んだ。 その他、フランスの景観街づくりに絡め、都市ストックの有効利用に関する考究や、我国で過熱気味のコンパクト・シティ論へのフランスの考え方を考察した。
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Research Products
(5 results)