2006 Fiscal Year Annual Research Report
立体構造を基にしたヌクレオチド除去修復機構の解析及び転写との共役機構の解析
Project/Area Number |
17770089
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中川 紀子 大阪大学, 理学研究科, 助手 (50379278)
|
Keywords | DNA修復 / ヌクレオチド除去修復 / 転写共役修復 / 高度好熱菌 / 立体構造解析 / トランスクリプトーム解析 |
Research Abstract |
ヌクレオチド除去修復は様々なDNA傷害を認識・除去することができ、細菌では少なくとも7つの蛋白質、UvrA,UvrB,UvrC,UvrD,DNA ligase DNA polymerase,transcription-repair coupling factor(TRCF)が関与している。 これまでにUvrB単独での立体構造解析を行い、ATPaseの活性測定からUvrAとUvrBは高い親和性があることが分かっていた。そこで、UvrA,UvrB,ATP,Mg存在下で複合体としての結晶化のスクリーニングを行い、微結晶を得た。 UvrCについては全長での発現・精製方法を確立し、結晶化のスクリーニングを行ったが、良好な結晶が得られなかった。そこで、UvrCのプロテアーゼによる限定分解を行った。その結果を基に、いくつかのドメインに分割したUvrCフラグメントの発現プラスミドを作製し、その発現系を確立した。 TRCFについては斜方晶系の結晶が得られ、SPring-8での回折パターンの測定により格子定数がa=76.63Å,b=141.45Å,c=310.03Å,α=β=γ=90°であることが分かった。V_mの値から非対称単位中含まれるTRCFは2〜4分子ある。 UVによる傷害がどの様に遺伝子の転写に影響を与えるかを調べるために、高度好熱菌野生株およびuvrC破壊株にUVを照射し、照射前後での発現パターンの変化をDNA chipを用いて解析した。その結果、これまでに機能が知られていないconserved hypothetical proteinのいくつかがUVによって発現誘導されることが分かった。
|
Research Products
(2 results)