2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17780187
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
瀬戸内 秀規 琉球大学, 農学部, 助手 (90305186)
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Keywords | 下負荷面 / 間隙比 / 弾塑性 / 定常状態 / 土粒子の骨格構造 |
Research Abstract |
本年度は土の骨格構造の影響を考慮できる弾塑性モデルを下記の実験事実を考慮して構築した. 実験事実 1)土が大きなせん断変形を受けると,平均有効応力と密度の間に一対一の対応関係(定常状態)が存在する.その有効応力は密度が大きいほど大きい. 2)同じ密度でも構造が高位に発達している土ほど,大きな有効応力を発揮する. 3)高位に構造が発達している土が,非排水条件下でせん断変形を受けると,構造は喪失し有効応力は定常状態における有効応力まで低下する. 弾塑性モデル 以上の実験事実から主応力空間に2種のポテンシャル面を仮定する.まず,実験事実1)から密度のみに依存するポテンシャル面(定常状態面)および,実験事実2)から定常状態面の外側に土の骨格構造の効果によるポテンシャル面(構造面)を仮定する.さらに,常に現応力点を通る負荷面を仮定する.負荷面および構造面は次のように挙動すると仮定する.実験事実2)より,負荷面は構造面内部に存在し塑性変形に伴い構造面に漸近する.実験事実3)より,構造面は塑性変形に伴い定常状態面に漸近する.構築したモデルを緩い,中密および密な状態の砂の非排水せん断を対象に検証した.得られた主な知見は次の通りである. 1)初期状態の定常状態面に対する構造面の大きさの比(構造比)を調整することで土の構造効果を適切に表現できる.また,緩い状態の土ほど構造比が大きく,密な状態の土ほど構造比は小さい. 2)定常状態面の大きさを調整することで密度の違いによる負荷挙動の特性を表現できる. なお,現在,粒子破砕を考慮できるモデルを構築中である.
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