2005 Fiscal Year Annual Research Report
GCKファミリーキナーゼ(MAPKKKキナーゼ)による細胞接着制御機構の解明
Project/Area Number |
17790215
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
海川 正人 琉球大学, 大学院医学研究科, 助教授 (00325838)
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Keywords | Rap2 / TNIK / 細胞接着 |
Research Abstract |
ras癌遺伝子産物(Ras)の類縁分子である低分子量G蛋白質Rap2の特異的標的蛋白質として3つのプロテインキナーゼ(HGK、TNIK、MINK)が単離・同定された。本研究ではHGK、TNIK、MINKの細胞接着装置に対する作用を解析するため、HGK、TNIK、MINKのリン酸化標的蛋白質の検索を行った。 まず、TNIKのキナーゼドメイン、IDドメイン、CNHドメインのGST融合蛋白質を固相化したアフィニティーカラムを用いてラット脳の細胞質画分および、膜抽出蛋白質画分から複数のTNIK結合蛋白質をアフィニティー精製した。単離されたTNIK結合蛋白質を質量分析をした結果、p190はDrosophila rolling pebbles (rols)のラットホモログであった。また、TNIK結合蛋白質p160はTNIKであった。この事からTNIKは2量体を形成しうる事が推測される。現在、残りの結合蛋白質の同定をすすめるとともに、p190とTNIKとの関係を解析している。 次いで、TNIKおよび、TNIKのキナーゼ変異体を強発現させた293T培養細胞からリン酸化蛋白質をリン酸化蛋白質精製カラムを用いて分離し、2次元電気泳動によるディファレンシャル解析を行った。その結果、複数のリン酸化が亢進する蛋白質および脱リン酸化されるスポットの存在が明らかになり蛋白質同定を行っている。 また、レトロウイルスベクターを用いて、TNIKの発現をテトラサイクリンにより誘導できるマウスの線維芽細胞株および上皮系細胞株を樹立し細胞機能の解析を行った結果、TNIKは細胞間接着部位に集積している事が明らかになった。また、キナーゼ変異を持つTNIKを発現した細胞は基質との接着が強くなり、細胞の面積が広くなることから、TNIKは細胞間接着のみならず基質間接着制御にも関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)