2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17790387
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
谷村 晋 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (60325678)
|
Keywords | 受療機会 / GIS |
Research Abstract |
小児科医師不足は社会問題となっているが、小児科医師(及び小児科医療機関)の地理的偏在が大きな要因であることが明らかになっている。我々は、長崎市の小児科人口密度分布と小児科医療機関分布が顕著に対応していることを明らかにした。この点では、長崎市の小児科医療機関は効率的な配分を実現していると考えられる。しかし、我々が定義したアクセシビリティの指標(小児科医療機関までの距離と小児人口の積)を用いると、小児人口が比較的多いにもかかわらず、小児科医療機関まで遠い地域がいくつかあることが明らかになった。 さらに、実際には曜日や時間帯によって必ずしも診察を受けることができないことから、曜日別(日曜から土曜まで)及び時間帯別(24時間を30分刻み)にアクセシビリティを検討した。 アクセスできる小児科医療機関の時間帯別数は、月曜日を例として挙げると、昼間では、83カ所(午前10時)、30カ所(午後12時)、71カ所(午後2時)、79カ所(午後4時)、8カ所(午後6時)という変化であった。その他の時間帯では、午後8時から翌日の午前6時までは長崎市夜間急患センターの1カ所のみとなり、午後6時半から午後8時ならびに午前6時から午前7時半まではどこも小児科の診療を行っていなかった。曜日別時間帯別のアクセシビリティを計算し、アクセシビリティ分布図(336枚)を作成した。その結果、曜日や時間帯によりアクセシビリティが大きく変動することが明らかになり、診察時間を相互に若干ずらすことにより、時間帯別のアクセシビリティが向上する可能性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)