2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17790795
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
石井 文人 久留米大学, 医学部, 助手 (80330827)
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Keywords | 自己免疫性水疱症 / 免疫電顕 / 免疫プロット法 |
Research Abstract |
後天性表皮水疱症(EBA)の標的抗原は7型コラーゲンが構成蛋白であるanchoring fibrilに局在し、主にnoncollagenous domain(NC-1)に自己抗体が認識するエピトープがあると考えられている。我々は免疫プロット、免疫電顕法を用いてEBA患者血清を使いそのエピトープの局在の検討を行ってきた。本研究では、NC-1、NC-2 domainリコンビナント蛋白を用いた免疫プロットの結果、NC-1、NC-2 domain両方とも陰性例のEBA血清を使いpost-embedding免疫電顕を施行しエピトープマッピングを作成し、すでに我々が報告しているNC-1、NC-2各陽性EBA症例の微細局在部位のエピトープマッピングとの比較しその違いを見いだすことを目的としてきた。平成18年度はそれら6血清を用いて解析を行った。その結果すべての症例でanchoring fibrilに一致してlamina densaから真皮側360nm付近までの位置にIgGの沈着を認め、 NC-1 and/or NC-2陽性例の自己抗体分布とは異なったパターンを示した。さらにヒト皮膚を基質とした免疫電顕の他にVII型コラーゲンが存在しない劣性栄養障害型表皮水疱症(RDEB)患者皮膚を基質とした免疫電顕も施行し、I gGの沈着が本当にVII型コラーゲンを構成する蛋白の一つかどうかを検討した。そのRDEB患者皮膚を用いた免疫電顕では、IgGの沈着はみられなかった。(本研究の要旨は第31回日本研究皮膚科学会,2006年5月31日,京都.にて報告した) 同時に我々は、遺伝性角化症や先天性表皮水疱症を中心とした電子顕微鏡学的検索が診断の一助となるべく観察検討を行なっており、その一部を報告している。また自己免疫性水疱症に冠しては蛍光抗体法、免役プロットなどを施行し、その抗原抗体解析を行なっており、その一部も報告した。
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