2006 Fiscal Year Annual Research Report
放射線感受性・分子標的としてのp53蛋白のミトコンドリアゲノム制御機能
Project/Area Number |
17790859
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
佐々木 良平 神戸大学, 大学院医学系究科, 特命助教授 (30346267)
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Keywords | ミトコンドリア / 放射線感受性 / p53 / DNA損傷 / DNA polymerase gamma |
Research Abstract |
Pelicanoと申請者である佐々木等は、共同研究の中でミトコンドリアの呼吸機能がAktによって深く制御されており、それが癌の悪性度や抗がん剤の反応に深く関与するという実験結果を得て、その研究成果がJ Cell Biolに掲載された。 出水と申請者である佐々木等は、上咽頭癌の放射線化学療法における治療効果をJapanese Joural of Clinical Oncologyに報告した。一連の検討成果の中で第一段階として治療成績に関して報告したが、更に上咽頭癌においてもp53などミトコンドリアゲノムを制御する分子が抗腫膓効果に深く関与する可能性を見出し、現在その成果を更に探求している。 江島と申請者である佐々木等は、眼窩発生のMALTリンパ腫の放射線療法における治療効果をRadiotherapy and Oncologyに報告した。同様に一連の検討成果の中で第一段階として治療成績に関して報告したが、更に本疾患ではp53,Bc110などミトコンドリアのアポトーシス制御に深くする分子が放射線治療効果に深く関与する可能性を見出し、NK-KBとの関連も含めて、現在その成果を更に探求している。 出水と申請者である佐々木等は、タバコ中の主たる発がん物質であるNNKを肺上皮細胞に作用させ、悪性転化した肺癌細胞の樹立に成功した。それらの細胞株を詳細に検討した結果、細胞はp53変異型であり、ミトコンドリアゲノムの不安定が顕著であり、様々なミトコンドリア内の抗酸化酵素の発現が著明に更新していることが確認された。その研究成果をInternational Journal of Radiation Oncology, Biology, Physicsに報告した。P53機能が十分でない細胞でのミトコンドリアゲノム不安定性が悪性転化する理想的な細胞モデルと想定され、更なる機能解析を進める予定である。
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Research Products
(4 results)