2005 Fiscal Year Annual Research Report
癌特異蛋白質BCLPによる子宮頸部腺癌のスクリーニングと予後判定への応用
Project/Area Number |
17791129
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 孝浩 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60398328)
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Keywords | 子宮癌 / BCLP |
Research Abstract |
われわれは子宮頚部腺癌特異タンパク質BCLPの子宮頚部腺癌細胞内における発現や機能を解明するために、子宮頚部腺癌細胞株CAC-1におけるBCLP発現、機能を検討した。 われわれが作成したBCLP特異モノクローナル抗体を用いて免疫細胞染色法を行ったところ、BCLPは細胞質内に粗顆粒状に発現することが明らかになった。また細胞周期における発現を検討するため、モノクローナル抗体を用いてFACS scanを行ったところ、M期においてその発現が増強していることが判明した。このことより細胞増殖に関する蛋白である可能性が示唆された。 次に細胞内におけるBCLPタンパク質の細胞内機能を検討するため、RNAiによる細胞増殖に関する検討を行った。BCLP塩基配列から作成したRNAiを細胞内にtransfectionし、4日後に細胞増殖の変化をAlamar Blue Assayで検討した。Controlとして、遺伝子を何も入れないものとGAPDH RNAiをtransfectionした細胞2種類を用意し、BCLP遺伝子を1nM、10nMでtransfectionした細胞群と比較したところ、BCLP RNAiをtransfectionした群では細胞増殖がそれぞれ10%20%増殖抑制が認められた。 以上のことよりBCLPは子宮頚部細胞株CAC-1内の細胞質内に存在し、細胞増殖に関与するタンパク質でこのタンパク質を抑制することで癌増殖を抑制することができる可能性があることが考えられた。
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