2005 Fiscal Year Annual Research Report
ハイリスク子宮頚部異形成の指標としての血中クラミジア由来HSP60抗体価の意義
Project/Area Number |
17791141
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
野口 靖之 愛知医科大学, 医学部, 講師 (80308981)
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Keywords | クラミジア・トラコマチス / HSP60 / 子宮頸癌 |
Research Abstract |
150人の女性を対象とし、子宮頚部細胞診、子宮頚管分泌物のクラミジア遺伝子診断を行った。さらに、血中クラミジア抗体検査、血中HSP60抗体価をELISA法により測定した。血液検体は、患者に文書で説明し同意と署名を得た上で研究に使用した。クラミジア・トラコマチスに対する特異抗体の測定キットには、Ctオート・F(KW)-IgG、IgA(日本凍結乾燥研究所製:シスメックス株式会社販売)を用いた。これらの判定は、全自動酵素免疫測定装置エルジア・FS1200(シスメックス株式会社)で行い30分後に得られたCOI1.0以上を陽性とした。血中HSP60抗体価は、抗原にクラミジア由来recombinant heat shock 60を用いた「cHSP60-IgG-ELISA medac」キットを使用した。1)一次反応:1:50に希釈した検体をウェルに50μL加え37℃60分間反応する。2)二次反応:洗浄後POD標識抗ヒトIgG抗体を50μL加え37℃60分間反応する。3)酵素反応:洗浄後TMB基質液を50μL加え37℃30分間遮光で反応する。反応後、停止液100μL加え、450nmにおける吸光度(OD)を測定する。吸光度からBlank値を差し引きキットのNegative controlの平均OD+0.350をCut offとした。検体のODをCut off値で徐した値をCOIとし、0.9未満を陰性1.1以上を陽性とした。血中クラミジア抗体陽性率の子宮頸部細胞診に異常のない群における陽性率は、12.4%(IgG)と7.6%(IgA)であり異常を認めた群の陽性率は、87.6%(IgG)と92.4(IgA)であった。また、血中HSP60抗体価の子宮頸部細胞診に異常のない群における陽性率は、22.5%であり異常を認めた群の陽性率は、77.5%であり有意な差を認めた。
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