2006 Fiscal Year Annual Research Report
パラダイム転換期の糖尿病看護:口腔衛生行動と食行動との関連性の検討
Project/Area Number |
17791624
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
桑村 由美 徳島大学, 医学部, 助手 (90284322)
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Keywords | 2型糖尿病 / 看護 / 口腔衛生行動 / 食行動 |
Research Abstract |
計画に基づき、文献検討を継続しながら、面接調査を実施した。現在、質問内容の改善を加えながら、調査・分析を継続中である。 1.面接調査 研究実施施設の倫理委員会から本研究実施の承認をH18年5月29日付けで得た後、インタビューガイド(平成17年度作成)を用いて、平成18年6月末〜12月末に、内科病棟入院中の2型糖尿病患者(以下I群)9名と2型糖尿病を持ちながら歯科衛生室外来受診中の患者(以下D群)9名を対象に、食行動と口腔衛生行動の実際とそれに伴う心理状態について、半構成的面接調査を実施した。 D群は、規則的な生活リズムを保持しながら、自らの身体と対峙していた。健康維持のために、食行動を工夫し、口腔衛生行動も苦にせず遂行していた。一方、I群は、食行動では過食を認め、食事摂取時間や咀嚼時間は短いと答えた。そして、口腔衛生行動では、2パターンあり、(1)口腔への関心が低く、歯牙欠損等口腔状況に問題があり、丸のみ状態で過食に至る人と、(2)口腔に関心があり、咬合・咀嚼能力も高いことが推測されるが、過食に至る人がいた。 2.文献検討 (1)健康観・価値観について学会発表した(桑村他(2006):糖尿病患者の健康観・価値観に関する研究の動向,日本看護研究学会雑誌,29(3),167)。その後、追加検討し以下のことが得られた。患者が大切であると捉えているものが、糖尿病の自己管理行動の促進と阻害の両方に関与しているため、自己管理行動の促進要因を増強させ,阻害要因の転換を図るための研究の必要性が示唆された(桑村他,2006)。 (2)患者群と健常群での咀嚼能力値や咀嚼機能の比較では、統一した見解はなかった。性別、年齢、う蝕や歯周炎、喪失歯数などが咀嚼に影響を与えている可能性があった。患者の早食いが指摘されていたが、早食いの明確な定義はなかった。食事摂取時間・速度、咀嚼能力を定量化し、客観的に検討する必要があった(桑村他(2006):2型糖尿病を有する人の食行動における咀嚼に焦点を当てた研究の動向,日本看護科学学会学術集会26回講演集,472)。
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Research Products
(1 results)