2005 Fiscal Year Annual Research Report
雪国における睡眠習慣改善に向けた介入システムの構築
Project/Area Number |
17791683
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
岩渕 光子 岩手県立大学, 看護学部, 助手 (70322336)
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Keywords | 睡眠習慣 / 健康づくり / 雪国 / 普及啓発 / スクリーニング |
Research Abstract |
地域住民が受診する検診時に睡眠健康調査を行い、睡眠に問題のある人に開催する睡眠健康教室の指導効果を明らかにし、雪国における地域住民の睡眠習慣の改善を試みるための研究を行った。 1 平成17年6〜7月に循環器検診時に受診した2,095名に対し睡眠障害をスクリーニングしたところ、30分以上の入眠困難、中途覚醒後に入眠まで時間がかかる、早期覚醒、熟眠が得られないことのいずれかを自覚する者は582名(29.3%)であった。快眠のための生活のポイントをまとめたリーフレットを受診者全員に配布し、普及啓発を行った。 2 上記1の睡眠障害がある希望者に平成17年12月に短期集中型の睡眠健康教室(週3回、2週間)を行い、快眠のための習慣づけを図った。指導直後9名の主観的身体状態評価は「体全体の調子」「睡眠の状態」「意欲・やる気」「外出・人との接触」の項目で77.8%の改善であった。 3 平成17年1〜2月に実施した睡眠健康教室の終了者に対して、支援通信の送付とフォローアップ教室を開催し、睡眠習慣の行動変容をねらった。1年後16名の指導直後と1年後の主観的身体状態を比較すると「睡眠の状態」「寝つき」で75.0%から100.0%へ、「寝起き」「意欲・やる気」で87.5%から100.0%へ、「外出・人との接触」の項目で68.8%から81.3%と改善し維持していた。入眠にかかる時間(指導直後25.71±20.92分から1年後は17.93±11.58分)で改善が見られた。 4 上記3の対象者の夏期と冬季の睡眠指導前の睡眠状態の比較をしたところ、入眠に30分以上かかる者の増加(8.7%から26.0%)、中途覚醒の増加(1.18回から1.79回へ)、起床時間の変化(5:10±0:37から5:29±1:35)がみられた。高緯度な地域ほど冬季うつ病になりやすいことからも、睡眠習慣改善の介入をしていくことは意義があると考えられた。
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Research Products
(1 results)