2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on spin accumulation in Si using non-linear effect among charge and spin
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17F17362
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白石 誠司 京都大学, 工学研究科, 教授 (30397682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RORTAIS FABIEN 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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Keywords | スピントロニクス / シリコン / 非線型効果 / スピン流 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度にはまず研究の副産物として、本提案で対象にするシリコンスピン素子に対する重い元素であるビスマスを意図的にドーピングし、ビスマスのスピン軌道相互作用が誘起する弱反局在効果を観測することに成功した。これはシリコン中のスピン流を物理量に変換して情報として読み出す際に、シリコンそのものは軽元素かつ空間反転対称性をもつためにスピン軌道相互作用が小さく、それゆえにスピン流を物理量に変換する機能に欠けていた一方で、外部からの意図的なドーピングによってシリコンスピン素子のスピン軌道相互作用を外的に制御できることを示した意義ある結果である。成果はApplied Physics Letters誌に掲載された。
非線型なスピン信号の計測に関しては、非常に複雑な構造を有する素子を再現性よく作製できるプロセスを確立することに成功し、実際の非線型スピン信号計測を開始することができた。最終年度の2019年度中に狙っている効果を計測することを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非線型シリコンスピン素子作製にやや手間取っていたが、その間にも副産物である成果を無事に論文にまとめて発表でき、さらに素子作製プロセスも確立できたことから、概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の2019年度は本提案の最終目標である非線型なスピン信号の計測に全力を傾注する。必要であれば随時素子構造を変更することも考慮する。
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Research Products
(5 results)