2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on highly-efficient energy conversion technologies of biomass by gasification
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17F17822
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
成瀬 一郎 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (80218065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZENG XI 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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Keywords | バイオマス / ガス化 / タール / 合成ガス / 充填層 / ダウンドラフト |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、熱天秤を用いて、バイオマスの基礎的なガス化特性を実験的に解明した。実験装置は熱天秤であり、ガス化剤である高温水蒸気やCO2が供給できる。実験は、まず、熱分解実験、チャーガス化実験ならびに総括ガス化実験をそれぞれ行った。実験パラメータとしては、バイオマス種(黒松ペレットおよびパーム椰子殻の粉砕試料)、ガス化剤濃度(各10~30vol%、N2バランスおよび共存条件)、ガス化温度(600~1200℃)等とし、各過程の質量変化を精密に計測して、得られた結果に基づき、各種バイオマスの各過程での反応モデル(体積反応、グレイン、細孔、表面反応モデル等)を考察した。同時に、充填層型バイオマスガス化炉の整備、ガス分析を行うために使用するマイクロガスクログラフの使用方法習得、タール・すすの採取・分析方法の習得等を行い、次年度の充填層による自立連続ガス化実験に備えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
熱天秤を用いて、バイオマスの基礎的なガス化特性を実験的に解明した。実験は、熱分解実験、チャーガス化実験ならびに総括ガス化実験をそれぞれ行った。実験パラメータとしては、バイオマス種(黒松ペレットおよびパーム椰子殻の粉砕試料)、ガス化剤濃度(各10~30vol%、N2バランスおよび共存条件)、ガス化温度(600~1200℃)等とし、各過程の質量変化を精密に計測して、得られた結果に基づき、各種バイオマスの各過程での反応モデル(体積反応、グレイン、細孔、表面反応モデル等)を考察した。同時に、充填層型バイオマスガス化炉の整備、ガス分析を行うために使用するマイクロガスクログラフの使用方法習得、タール・すすの採取・分析方法の習得等を行い、次年度の充填層による自立連続ガス化実験に備えた。以上のことをすべて完了したので、順調に推移していると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
第2年度は、整備した充填層を用いて自立連続ガス化実験を行う。本装置の特徴は、ガス化炉内の生成ガスとその温度を計測するために約100 mm間隔でサンプリングポートと熱電対挿入口がついている点、そのポートを介してタール・すすの抑制実験を行うための高温水蒸気が供給できる点、さらに、ガス化炉とガス冷却部の配管の接続を変えるだけで容易にアップならびにダウンドラフト実験が実施可能となる点である。実験は、まず、最も単純な条件である空気をガス化剤とした連続ガス化実験を行う。実験パラメータとしては、バイオマス供給速度は一定とし、空気の供給方向(アップあるいはダウンドラフト)、空気比(0.3~0.5)、バイオマス種(黒松ペレットおよびパーム椰子殻チップ)等を変化させる。ガス化状態が定常になった後、炉内温度計測および各ポートからガス化ガスを採取し分析、一部のポートについてはタール・すす採取も行う。
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