2006 Fiscal Year Annual Research Report
高等教育グランドデザイン策定のための基礎的調査分析
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17GS0101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金子 元久 The University of Tokyo, 大学院・教育学研究科, 教授 (10185936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 眞和 昭和女子大学, 人間社会学部, 教授 (30016521)
小林 雅之 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90162023)
藤村 正司 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (40181391)
小方 直幸 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (20314776)
山本 清 独立行政法人国立大学財務経営センター, 研究部, 教授 (60240090)
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Keywords | 大規模・追跡調査 / 高校生の進路と適応 / 大学生の学習実態 / 大学教育改革 / 高等境域の費用負担 / 私学経営 / 国立大学法人 / 政策シミュレーション |
Research Abstract |
今年度は、(1)大規模・追跡調査、(2)国際比較、(3)政策課題とのリンクという、本研究の3つの課題に即し、以下の作業を行った。 (1)については、高校生第二次追跡調査と大学生調査を実施した。高校生追跡調査では、第一次追跡調査の回答者に、進学・就職後の生活、その経済的側面、勉学状況(対進学者)、職務内容(対就職者)、将来の進路などを郵送法により尋ねた(回答者は2,906人で捕捉率は72.7%)。大学生調査では、10月に全国の大学の学長と学部長に対して、本調査の意義と方法を説明したパンフレットを配布し、協力を依頼した。その結果、81大学170学部(在学生総数にして約29万人)から協力の可能性がある旨の回答があった。このうち平成18年度では、33大学86学部(在学者数にして約9万人)において調査を実施した。このような大規模調査は全国初の試みであり、回答率の確保には困難も生じたが、回答期間の延長などの対策を講じ、最終的に11,595人から回答を得た。 (2)については、大学生と大学教育改革との関連付けについて、アメリカの事例との比較研究(具体的には、IDE大学協会との共催による公開シンポジューム『大学の教育力』(全3回))を行った。第1回「学生は何をどのように学んでいるか:学生調査をつうじた教育改革」では、カリフォルニア大学バークレー校における学生調査の担当者Chatman氏を招聴し、学生調査をつうじた大学教育の日米比較の可能性を検討した。 (3)については、文部科学省、私立学校振興・共催事業団、東京大学事務局などの政策実務担当者を加えて、「高等教育政策ワークショップ」を9回おこなった。(A)国民経済の中での高等教育の費用負担、(B)18歳人口の減少下での私学経営と政策的な対応、(C)国立大学法人の制度的構造の問題点、の三つのテーマについて実証研究のレビューやシミュレーションの作業を行い、議論を深めた。
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Research Products
(8 results)